2.黒ファイ演繹 2-1 想いやり
翌朝、ファイが頬に熱いくらいの朝日を感じて目を覚ました時には、 珍しく深く眠れたようで心がだいぶすっきりしていた。 寝台から起き上がってまず思ったのは黒鋼の事だった。 一人の部屋にはつい先ほどまで誰かがいたようなぬくもりが残っている。 (きっと心配かけちゃったね。ごめんね黒様。) 窓から差し込んでくる日差しは強く、外はずいぶん天気がよさそうだ。 軽く伸びをしてから ずるずると起きだして、今日は洗濯日和だなぁなどと考える。
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