SS #11-1  レジェンド・オブ・スノーホワイト (The Legend of Snow White)


「火星、また鏡を見てたのか」

「そうよ。 わたしはここに居ることしかできないから」

「よくもまあ、飽きもせず・・」

「あら、意外と面白いわよ。この4人、どんどん変わっていくから。ほら、あの魔術師、よく笑うようになったでしょう?」

「あいつはジェイド国にいたときからいつもへらへらしていたよ」

「あの頃とは違うのよ。初めはみんなバラバラだったけど、今はちゃんとつながってるみたいね。だからきっとこんな風に笑うようになったんだわ」

「つながってるって 一体何が?」

「なんとでも言えるけど、そうね "こころ" とでも言うのかしら」

「おかしなことを言うようになったな、火星。それにしてもあんまり熱心に見ていると、奴らに情が移るぞ」

「あなたこそらしくもないことを言うのね、カイル。でもそうね、あまり見ていると情が移るかもしれないわ。
もしもわたしに "こころ" があるならね」






*************





「あなたの任務もこうやって見てたのよ」

「趣味が悪いな」

「見ているうちにあなたもだんだん変わっていって――時々、笑うようになった」

「・・・・」

「あの地主、崩れてしまった北の城で あなたの事を探していたわ」

「・・火星、私はあの任務には 失敗したんだ」

「きっと 今も・・」

「終わったんだよ。もう――」













ありがとうございました
つづく?

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